成長発育の途中にある子供にとって、丈夫で健康な歯でおいしく食事をするという行為は、大人と比べてとても重要です。もし、お母さんが、「乳歯のむし歯はそのうち生えかわるから放置しても大丈夫」と思っているのであれば、それは重大な問題です。
例えば、むし歯が右側奥歯にできると、食べ物がはさまってしまったりして痛むため、大人でも子供でも本能的にむし歯と反対側の左側ばかりで食事をするようになります。これが小さな子供で習慣づいてくるとどうでしょう。数年後には、筋肉、顔面組織の非対称成長から来る、顔の真ん中の線のずれ、顔の輪郭の変形、さらには、これが全身面へ波及し、背者に骨の歪みまで影響することがあります。
また、歯と歯の間のむし歯を放置しておくと、歯が寄ってきて永久歯の生える隙間がなくなり、永久歯の歯並びにも大きく影響してきます。
このように、乳歯のむし歯の放置は、今だけの話ではなく、将来的にお子さんの体に大きな影響を及ぼしていきます。お子さんの小さなむし歯に気づいたら、すぐに歯科医院へ相談するよう、保護者の方はぜひ習慣づけてください。